PLASTICITYが魅せるクールなアップサイクル-捨てなければ、それも資源になる-野村不動産グループ本社が大引っ越し【ビニール傘編】

野村不動産グループの本社移転を機に始動した「資源を、つなぐ!」プロジェクト。
今回は多くの人が一度は無意識のうちに放置・廃棄してしまったことがある「ビニール傘」。この課題に、デザインと哲学で新たな価値を吹き込むのが、株式会社モンドデザインが運営するアップサイクルブランド「PLASTICITY(プラスティシティ)」です。
使い捨て忘れられた傘たちを、おしゃれに蘇らせる
出先での急な雨で購入したビニール傘、そのときは救世主のような存在ですが、いつしか雑に置き忘れられ、誰のモノか分からなくなり、オフィスの傘立てで埃をかぶる……そんな光景に見覚えはないでしょうか。
ビニール傘の年間廃棄本数はなんと約8,000万本とも言われています。さらに、金属やプラスチックを含む複数素材でできているためリサイクルが厄介なため、分解・リサイクルされずに、そのままごみとして廃棄されてしまう現状があります。今回の「資源を、つなぐ!」プロジェクトでは、このようなビニール傘を回収し、PLASTICITYと協業しておしゃれな製品へと変身させていきます。

廃棄傘から生まれる独自素材「GLASS RAIN」
回収したビニール傘は、一度溶かして原料にするリサイクルとは異なり、PLASTICITYでは、職人の手で解体・洗浄され、生地を何層にも重ねてプレスして、ユニークな素材開発から手掛けています。


こうして生まれる独自素材は、雨粒がガラス窓を流れるような表情を持つことから「GLASS RAIN」という名前がつけられました。「GLASS RAIN」は、傘本来の防水性や軽量性といった優れた機能性を保持しています。この素材を使って、丁寧な縫製技術とデザイン力でバッグやポーチなど、付加価値のある製品へと生まれ変わっていきます。
「10年後になくなればいい」という、課題解決への前向きな姿勢
PLASTICITYは、主素材としている廃棄ビニール傘が10年後に手に入らなくなる──つまり「ビニール傘の廃棄」という社会課題が解決される未来を目指しています。そして、その未来が実現したときには、ブランド名が示す“PLASTICITY(=可塑性・柔軟性)”の通り、新たな社会課題に向き合い、かたちを変えながら進化し続けていくといいます。
この姿勢は、私たちにブランドのあり方、モノとの向き合い方に新たな視点をもたらしてくれます。

「捨てる」から「つなぐ」へ、選択肢が未来を変える
今回の本社移転は、社員一人ひとりが身の回りのモノに秘められた可能性を再発見する絶好の機会です。本当は、必要以上に購入しないことや長く大切に使っていくことが一番ですが、手放すときに賢い選択ができれば、またどこかで誰かの心を動かすプロダクトに生まれ変わる。その循環を促進する一歩を踏み出しましょう。
誰にも見向きされないモノやありきたりの素材でも、創造的な視点と技術を加えることで、新たな価値を生みだすのが「アップサイクル」です。この考えは、私たちの日常や仕事にも新たなヒントを与えてくれるでしょう。目の前のモノを見つめ新たな物語を想像してみる、その小さなきっかけが、明日の世界をより豊かにしていくのかもしれません。
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