プロジェクトについて

森を起点に、社会課題の解決を伴う持続的成長への挑戦が始まる

いま、企業経営において、社会課題の解決を伴う企業成長のための取り組みは不可欠です。地球温暖化による気候変動への対応、著しい速度で喪失する生物多様性の保全といった世界共通の課題。また、世界有数の森林率を誇る日本では、林業衰退等による森林機能の低下といった独自の課題も抱えています。野村不動産グループは、主力事業エリアである東京の都心最寄りの豊かな自然を有する奥多摩町(おくたままち)と包括連携協定*を締結。2022年10月、同町が保有する山林約130ヘクタールに対して30年間の地上権設定を受け、「森を、つなぐ」東京プロジェクトが始動しました。

*奥多摩町と野村不動産ホールディングス株式会社との持続可能な社会の実現に関する包括連携協定書

包括連携協定の連携事項

  • 地域振興・雇用創出
  • 自然環境保全・気候変動対策
  • 循環経済・遊休地域資源活用
  • 研究開発

プロジェクトの変遷

ランドスケープアプローチ

人びとの「幸せ」と社会の「豊かさ」の最大化へ
ランドスケープアプローチで自然と都市の共生を

「森を、つなぐ」東京プロジェクトでは、東京の自然と都市を舞台に、自然環境と人間活動を総合的に取り扱い、課題解決を導き出す「ランドスケープアプローチ」と呼ばれる手法が用いられています。野村不動産グループは、このプロジェクトで自然と都市の持続的な共生を確立し、他の地域でも実践できるモデルケースとして示すことで、社会的インパクトの創出と新たな価値の創造に伴う企業成長を目指しています。

企業のサステナビリティ

まだ見ぬ、Life &Time Developerへ

野村不動産グループは、資金はもとより人財や顧客、取引先、知的財産等の諸資本を得ることで、自らの企業活動を維持しています。また、これらの諸資本が循環的に拡大するよう、取り巻く自然環境や社会システムの保全・構築に取り組んでいます。野村不動産グループは、「森を、つなぐ」東京プロジェクトを推し進めることで、まだ見ぬ未来に向けて、収益事業のみでは得難い諸資本の獲得と循環を目指しています。

Interview

「地球に生息している生物も、
野村不動産グループのステークホルダー」

企業は、株主、顧客、取引先、従業員、地域社会等のステークホルダーの期待に応えることが社会的使命です。野村不動産グループでは、地球に生息する生物も自らの企業活動に必要な自然資本(上図版参照)の一部として捉え、その保全・回復や事業活動との相互扶助に取り組んでいます。つまり、地球に生息する生物も重要なステークホルダー(企業の利害関係者)といえます。

新井聡グループ CEO
テレビ東京「ワールドビジネスサテライト」取材の様子(2023年10月25日特集放映)

「幸せと豊かさの最大化」を適えるために、
サステナビリティ経営による持続的成長へ。

企業の持続的成長には、生み出す価値を増やすことと費やす価値を減らすことが不可欠です。野村不動産グループは、気候変動や人権侵害等のリスク低減のみならず、人的資本や市場創造等の機会獲得を含めた企業活動をサステナビリティと捉え、顧客、社員、投資家等のステークホルダーの期待に応え続けることで、幸せと豊かさの最大化を目指しています。

サステナビリティ経営の歩み

*CSR(Corporate Social Responsibility):企業の社会的責任
*CSV(Creating Shared Value):共有価値の創造。事業による経済的価値(利益の獲得)と社会的価値(社会的課題の解決)の両立。

FOREST CREATION
& DECARBONIZATION

循環する森づくり

森を源流として、
都市、共生、未来へ

豊かな森林は、木材を生産するだけではなく、大気中のCO2を吸収し、水源や土壌を守り、川や海を含めた生物多様性にも寄与します。森を守り、活かすことは、人々が暮らす都市の源流に対する働きかけであり、これによって、自然と都市がつながり、組織や人々がつながり、今と未来がつながります。野村不動産グループは、奥多摩町に保有するこの森を「つなぐ森」と名付け、循環する森づくりに挑戦しています。

不動産デベロッパーの森づくり

不動産デベロッパーが木材を生産し、サプライチェーンへの投資を促す

つなぐ森では、野村不動産グループが森林経営を担い、メーカーや建設会社等と連携することで、国産木材の生産から利用といった川上から川下までを結ぶ独自の木材サプライチェーンを構築。出口の安心感からサプライチェーンへの投資が促され、多摩地域の林業復興と木材サプライチェーンの強化により、都市と山間部における新しい経済循環を創出する地産地消の「循環する森づくり」に取り組んでいます。

木材サプライチェーンマネジメント

国際先導水準に準じた、つなぐ森の木材サプライチェーンマネジメント

欧州では、2025年12月施行のEUDR*1により森林破壊リスクが高い製品の輸入等が禁止され、厳格なトレーサビリティ(追跡可能性)が問われています。そうした国際動向を背景に、独自開発のトレーサビリティシステムでつなぐ森の木材を管理し、国際先導水準の木材サプライチェーンマネジメント*2を運用しています。製品に掲示された二次元コードを読み取ることでトレーサビリティを確認でき、情報開示による透明性を持たせています。SGEC/PEFC認証(FM認証)*3を取得の上、森林所有者として多摩産材認証登録事業者*4に認定、木材サプライチェーン全体への森林認証取得を促しています。 

*1 EUDR(EU Deforestation Regulation):欧州森林破壊防止規則 *2 国際先導水準の木材サプライチェーンマネジメント:EUDR同水準のトレーサビリティ管理(EUDR第9条1項に定める情報の収集・集約・表示・保管/EU域内のみの適用を前提する分類を除く) *3 SGEC/PEFC認証:独立した第三者機関が一定の基準等に基づき、適切で持続可能な森林経営が行われている森林または森林経営組織等を審査・認証する制度 *4 多摩産材認証登録事業者:多摩地域で生育し、適正に管理された森林から生産された木材の産地を証明する制度に、多摩産材認証協議会が認定する事業者

Topics

世界とは異なる、日本の森林課題

世界では、農地への転用や過剰伐採等による生態系の破壊、CO2吸収機能の低下、また違法労働や先住民の権利侵害等が問題視されています。一方、日本では、戦後、大量に植林されたスギやヒノキの森林管理が滞ったことによる森林の荒廃、それに伴う水源涵養・土壌保持、生物多様性の保全等の多面的機能の低下が課題とされています。

森林サイクルの促進

森林サイクルを促進し、CO2吸収量を増幅

「森を、つなぐ」東京プロジェクトでは、CO2吸収量が減少した高齢木を成長量の範囲で伐採し、再造林・保育を通して森林の若返りを図ることで、人工林の平均林齢が約70年にもなるつなぐ森のCO2吸収量の増幅を図っています。野村不動産グループは、つなぐ森の林内に作業道を整備することで木材生産性を高めると同時に、CO2吸収の他にも、森林が有する多面的機能の回復を目指しています。

Interview

「森そのものを未来への資産として捉えた、モデルケースに」

木材生産だけではなく、森そのものを多面的効果が生み出される資産として捉え、従来の森林施業にはない新しい視点に可能性を感じています。特に「小規模モザイク状皆伐」は、永く森づくりに携わってきた私たちにとっても初めての試みです。山へのダメージが少なく、生息する生物にも配慮された自然環境に優しい手法なので、今後、この取り組みが森づくりのモデルケースとして他の森にも波及し、林業全体が盛り上がることを期待しています。

東京都森林組合
左)天沼 晋志氏 右)畑中 勝也氏

木の利用価値の最大化

1本の木の価値を高め、森林全体の荒廃を防ぐ

つなぐ森から伐採した木材は、不動産開発事業の建材としての使途以外に、建材に不向きな部材は家具へと加工され、さらには枝葉や樹皮、端材の有効活用も見据えられています。また、製材歩留まり*1の向上を図る等、1本の木の利用価値を高めることで森そのものの価値を高め、森林荒廃に伴う多面的機能の喪失防止を目指しています。 野村不動産グループは、東京都近郊を中心とする川上から川下までの木材サプライチェーンの構築に取り組み、森林資源の循環や生産・利用を促すことを目的として、2023年10月、東京都と建築物木材利用促進協定*2を締結。東京都内の建築物での木材利用を推進しています。

*1 製材歩留まり:原料の丸太材積に占める製品材積の割合
*2 建築物木材利用促進協定:「森を、つなぐ」東京プロジェクトに関する建築物木材利用促進協定

PRODUCT

森と向き合い、木の未来へつなぐ、デザイン。

つなぐ森から伐採した木材を用いて、野村不動産グループのサステナビリティを体現したオリジナル家具を開発。
この家具開発に携わるデザイナーの芦沢 啓治氏とカリモク家具の加藤 洋社長にお話を伺いました。 『つなぐ森から、生まれた家具』『つなぐ森から、生まれた家具』(外部リンク)

左)

芦沢 啓治氏/建築家 1973年生まれ。2005年芦沢啓治建築設計事務所設立。 2011年東日本大震災への復旧をきっかけに、家具ブランド「石巻工房」を創立。建築、インテリアにとどまらず、家具ブランドとの協業等、幅広い分野で活動。

右)

加藤 洋氏/カリモク家具株式会社 取締役社長 1966年生まれ。2026年6月就任。「Karimoku New Standard」、「Karimoku Case」、「MAS」等の各ブランドを統括。他業種との協業も企画し、カリモク家具のリブランディングに取り組む。

つなぐ森のC・D材を用いたオリジナル家具。強度が低い針葉樹を材料に、品質確保とデザイン性の両立を図る。カラーバリエーションにダークブラウン(不透明色)を加えることで、節目や色むらが気になる材を無駄なく活用。2025年度グッドデザイン賞受賞。

未利用の針葉樹で、良質な家具をつくる

加藤) 節があっても細くても、手間をかければ未利用のC・D 材からも無垢材はとれます。結局、良材とは、人にとって扱いやすい材という一方的な考えであって、低質材でも捉え方次第で質の高い家具づくりは可能だと思います。「森を、つなぐ」東京プロジェクトには、これまで見向きもされなかった材の価値転換を図る私たちのものづくり精神と親和性を感じます。
芦沢) この家具が、日本の森林を広く知ってもらうツールになればと思っています。そのためにも本来は家具に向かない針葉樹だからといってデザインを諦めることなく、カリモク家具の高い技術力を用いて良質な家具づくりに挑みました。

つなぐ森から伐採されたC・D 材。一般に、利用価値が低い低質材として木質バイオマス燃料に使用(CO2 放出)。「森を、つなぐ」東京プロジェクトでは、家具の材料として用いることで炭素貯蔵を図っている。

自然の摂理に倣い、長く使いたくなる家具を

芦沢) 椅子にはとにかく強度が必要です。針葉樹は広葉樹と比べて圧倒的に弱く、どこまで配慮してデザインするべきか悩みました。ただ、針葉樹だけにこだわって作るというのも違うと思っています。健全な森はいろんな種類の木々が共生しながらバランスを取っています。木材も自然の摂理に倣い、強いものや弱いけれど美しいもの、それらを組み合わせることでデザインの可能性が広がると考えています。
加藤) 芦沢さんは素材の顔、特徴をみながらデザインしていくアプローチが上手だなと、いつも感心しています。
芦沢) 長く使ってもらうことが、結局は、自然環境にとっても重要なことだと思っています。愛着がわく家具が身近にあることで、使う人の意識が変わり、行動も変わっていくと思います。
加藤) 30年、50年と使っていただければ、その間に新しい木が育ち、炭素貯蔵にもつながります。傷んできたら修理して、さらに長く使っていただきたいですね。

強度が弱い針葉樹から良質なデザインの家具を作るため、改良案は立体模型にして随時議論し、背もたれや座面の形状、椅子の脚の径や角度等、細部を調整。

Topics

インクルーシブデザインによる新たな価値創造

インクルーシブデザインとは、特別なニーズを持つ人々の課題解決を起点に、彼らと共に商品・サービスを開発する手法です。「森を、つなぐ」東京プロジェクトでは、視覚障がいの方や義足・車椅子利用の方等が試作段階の家具を試用して気付いた点をデザインへ取り入れることで、新たな価値創造に挑戦しています。

デザインへの取り入れ ①
視覚障がいの方の声をいかし、テーブルや椅子の脚の形状を丸くして角をなくすことで、足をぶつけてもケガをしないように安全性を向上。

デザインへの取り入れ ②
義足・車椅子利用の方の声をいかし、椅子に着席・起立しやすいように、背もたれに肘掛け機能を付加し、上体を支えるデザインへ。

木質化建物の開発

木質化建物の開発と炭素貯蔵

木は光合成によって大気中のCO2を吸収、貯蔵します。また、燃やされたり、微生物に分解されない限り、炭素を貯蔵し続けるため、建築物の建材として利用すれば炭素の長期間貯蔵につながります。野村不動産グループは、気候変動対策の計測指標(KPI)として建築物へ固定する炭素貯蔵量 10,000t-CO2/年を掲げ、木質化建築の開発に積極的に取り組んでいます。

野村不動産溜池山王ビル(東京都港区)
2023年10月竣工、国土交通省サステナブル建築物等先導事業(木造先導型)、木材利用推進コンクール 優良施設部門「内閣総理大臣賞」受賞、みなとモデル二酸化炭素固定認証制度「最優秀賞」受賞

BLUE FRONT SHIBAURA(東京都港区)S棟
2025年2月竣工、共用部・内装材等につなぐ森の木材を利用

BIODIVERSITY

生物多様性

生物多様性の損失を食い止め、ネイチャーポジティブへ

地球上には、数千万種以上もの生物が生息しているともといわれています。しかし、人類が地球環境に与えている負荷が彼らの生存を脅かし、結果として、私たちが永く享受してきた自然からの恩恵が急速に失われつつあります。 野村不動産グループは、生物多様性の損失リスクと向き合う国際社会と同調し、生物多様性の保全と回復を目指すネイチャーポジティブを推し進めています。

「つなぐ森の目指す姿」の策定

気候変動に次ぐグローバルイシュー「生物多様性」

企業が気候変動対策に取り組み始めて久しい中、気候変動に次ぐグローバルイシュー(地球規模の社会課題)として「生物多様性」に注目が集まっています。野村不動産グループでは、2030年までの重点課題(マテリアリティ)の一つに生物多様性を特定。2024年よりTNFD*1Adopterに登録し、TNFD開示を開始。事業活動における生物多様性への影響を把握し、保全・再生に向けた取り組みを推進しています。尚、つなぐ森は、2030年までに陸と海の30%以上を健全な生態系として効果的に保全する「30by30(サーティ・バイ・サーティ)*2」の一環として、環境省より自然共生サイト*3に認定されています。

*1 TNFD(Task Force on Nature-Related Financial Disclosures):自然関連財務情報開示タスクフォース *2 30by30:2030 年までに陸と海の 30%以上を健全な生態系として効果的に保全しようとする目標 *3 自然共生サイト:国が認定する「民間の取組等によって生物多様性の保全が図られている区域」 *4 CBD COP (The Convention on Biological Diversity’s Conference of the Parties):生物多様性条約締約国会議 *5 昆明・モントリオール生物多様性枠組:2022年12月開催「生物多様性条約第15回締約国会議」にて採択された、2030年までの生物多様性に関する世界目標 *6 WWF(World Wide Fund for Nature):世界自然保護基金

「野村不動産グループ生物多様性方針」に基づく、つなぐ森の目指す姿

野村不動産グループは「野村不動産グループ生物多様性方針」において、生物多様性の保全に関する国際目標である「昆明・モントリオール生物多様性枠組」に賛同し、ネイチャーポジティブ*1の達成に向けた行動を促進することを掲げています。「森を、つなぐ」東京プロジェクトでは、つなぐ森の目指す姿として、同方針に資する4つのKGI*2を策定しています。
*1ネイチャーポジティブ:生物多様性の損失を止め、回復軌道に乗せること *2KGI(Key Goal Indicator):重要目標達成指標

Topics

森づくりは海づくり。山から海へ拡がるACTION を

海に生息する生物の多くは、植物プランクトンが支える食物連鎖の上に成り立ちます。また、植物プランクトンの成長には、森の落ち葉等から生成するフルボ酸と鉄分が結合したフルボ酸鉄が不可欠です。野村不動産グループは、東京湾岸の大規模複合開発BLUE FRONT SHIBAURAへ本社移転し、つなぐ森を起点に多摩川・東京湾への展開を視野に入れています。

BLUE FRONT SHIBAURAから撮影した東京湾

健全な生態系ピラミッドの維持

生態系ピラミッドを健全化し、多様な生物が生息する森に

自然界に生息する生物間の関係は食物連鎖によってピラミッド型に成り立ち、この生態系ピラミッドが健全に保たれている状態が生物多様性には重要です。つなぐ森は、野村不動産グループが実施した生態系調査で1,003種の生物の生息が確認され、地域特有の生態系ピラミッドが存在しています。その中でも、アンブレラ種*と呼ばれるクマタカ等の猛禽類の減少は他の生物の減少を意味し、生態系全体の危機を示します。「森を、つなぐ」東京プロジェクトでは、クマタカの個体数を安定させるため、営巣期の伐採は原則禁止として配慮しながら、伐採による餌場環境の創出に努めています。 *アンブレラ種:その地域における生態ピラミッド構造、食物連鎖の頂点の生きもの

クマタカ
つなぐ森周辺に生息するアンブレラ種

急増する絶滅危惧種。尊い生命と向き合う

近年、世界全体で絶滅危惧種が急増し、それら重要種の保全が社会課題となっています。東京の都心最寄りのつなぐ森でも50 種の重要種が確認され、この森がいかに尊い生命を育む自然環境であるかを考えさせられます。
「IUCN 絶滅危惧種レッドリストTM」 絶滅の恐れの高い種(絶滅危惧種)の種類

* 重要種:下記選定基準のいずれかに該当する種(表中の英字は東京都RDBによる指定ランクを示す) ・ 東京都レッドデータブック2023(本土部):該当種/上図参照[絶滅危惧Ⅰ A 類(CR)/ 絶滅危惧ⅠB 類(EN)/ 絶滅危惧Ⅱ類(VU)/ 準絶滅危惧(NT)/ 情報不足(DD)] ・ 絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律(通称:種の保存法):該当種/ ヒガシヒダサンショウウオ、クマタカ ・ IUCN レッドリスト:該当種/ ツキノワグマ、ヒガシヒダサンショウウオ ・ 環境省レッドリスト2020:該当種/ ヒガシヒダサンショウウオ、クマタカ、ニッコウイワナ

つなぐ森の生態系調査(2023年)時に撮影した実際の写真
左)二ホンジカ 右)ヤマドリ

イラスト:つなぐ森に生息する生物
イラスト:つなぐ森に生息する生物

林業と生物多様性の共生

林業と生物多様性の共生、 非経済林のモデルケースを目指す

20世紀半ば、日本では人口増加に伴う木材需要拡大を背景に、生態系豊かな天然林を伐採し、スギやヒノキ一辺倒に植林しました。しかし、国産材の需要低迷を経た現在では、人工林の中でも、本来は木材生産に適さないエリアの非経済林の在り方が問われています。つなぐ森では、日本の非経済林に汎用的なモデルケースづくりを目指し、小規模モザイク状皆伐や幼齢人工林地を活かした草地環境の創出、ハイスタンプ(長い切り株)による枯死木残存等、林業と生物多様性の共生に挑戦しています。

小規模モザイク状皆伐・草地環境創出イメージ

枯死木残存(ハイスタンプ)

森林の多面的機能の発揮

生態系調査に基づく生態系管理計画

つなぐ森では、2023年の生態系調査に基づいて生態系管理計画を策定。
森林の多面的機能*の発揮を目指して4つの区域にゾーニングし、区域ごとの理想像とアクションプランを定めています。
* 森林の多面的機能:生物多様性保全、地球環境保全、土砂災害防止・土壌保全、水源涵養、快適環境形成、保健レクリエーション、文化、物質生産の8つ

木材・生物共生ゾーンの伐採跡地

渓流保全ゾーンのわさび田

レクリエーションゾーンの歩道

モニタリング&有識者会議

つなぐ森が目指す姿に向けた、独自のモニタリング

自然界の生態系には境界がないため、生態系管理の効果が現れるには長い年月を要します。野村不動産グループでは、つなぐ森の目指す姿である4つのKGIに対して、指標の明確化による効果測定のため独自のKPI*1を策定。国際水準の生態系調査を5年毎に実施するほか、変化を毎年計測することで、自らの企業経営に紐付けながら、有識者会議の助言を踏まえて効果の最大化を目指しています。

*1 KPI(Key Performance Indicators):重要業績評価指標 *2 猛禽類:生態系の上位性の観点から、猛禽類(クマタカ、フクロウ等)を生態系ピラミッドの維持に関する指標種として選定 *3 地域性種苗:地域に自生している樹から採種された地域性が確かな苗木 *4 サステナブルツーリズム等による利用者数:ツーリズム等によるオーバーユースを防止するため、「生態系管理計画」におけるゾーニングを前提としたツーリズムプログラム等を実施。また、ツーリズム等の内容の妥当性や、それらによるつなぐ森への影響については、生物多様性有識者会議において継続的に議論・ご確認

EXPERT MEETING

生物多様性有識者会議

「森を、つなぐ」東京プロジェクトでは、モニタリングの一環として、森林や生物多様性に関する先進的な理論に依拠し、多摩地域の生態系に詳しい専門家を招いた有識者会議を運営しています。このプロジェクトが、一民間企業による独断的な取り組みとならないように多様な分野の方々と対話を重ねながら、国際的なガイドラインとの整合や学術的成果の創出、及び地域特有の課題と真摯に向き合っています。

左)

御手洗 望氏/青梅自然史研究グループ代表
[専門分野]多摩地域の生物および生態系

右)

森 章氏/東京大学 先端科学技術研究センター教授
[専門分野]生態学・生物多様性・生態系サービス

COLUMN

自然と人間の関係をよりよいものへと、変えていく。

私たちにとって、恩恵も脅威もある自然とどう向き合うべきなのか。
森林総合研究所で動物生態遺伝の研究をしている大西尚樹先生に話を伺いました。

『経済活動に自然を組み込むことが、共生には必要』

今、山間地域では、過疎化による里山の林の管理放棄や耕作放棄地の増加によって、クマやシカ、イノシシの増加や被害が課題です。里山は人間が作った環境ですが、希少植物やその植物に依存する昆虫等、生態系が循環しています。自然環境の保全には人間が手を入れることも大切で、自然と人間は持ちつ持たれつの関係です。里山の再生と考えると難しいですが、新しい視点で活用し、人が訪れる事業が経済活動につながれば里山は維持されます。とはいえ地域の自然を管理しているのは地域の人々なので、地域経済がまわらなければ自然も管理されません。木材を使うなら地域の木を、事業を興すなら地域の企業や人々と取り組み、地域資源を活用する。自然と人間が共生するには、自然を守るだけではなく、自然を経済活動に組み込むことが必要です。

『正しく知ることが、共生への第一歩』

私たちの暮らしは、衣食住すべてにおいて自然が提供する生態系サービスによって成り立っています。一方で、自然には土砂災害や獣害、危険生物などのリスクもあります。都市部の生活は自然と乖離しているため、何か被害が起きると過剰に反応し、極端な情報に惑わされがちです。大切なのは、正しく知ること。そのためにも多様な動植物が生息する森に足を運んでほしいです。実際に体感することで、自然への理解が深まり、情報の捉え方も変わってきます。例えば、クマは警戒心が強く人間よりも耳がよいので、大きな声で話していれば気配に気づいて近寄りません。クマも人間に会いたいと思っていませんから。人間とクマの共存は豊かな森の象徴でもあります。ツーリズム等を通して自然を正しく知り、もっと身近に感じてもらいたいですね。

クマを、正しく知る

【ツキノワグマの生態】
本州に生息するのはツキノワグマ *ヒグマは北海道のみに生息
  • □体長50〜60cm(大型犬と同等)
  • □臆病な性格で音に敏感、嗅覚は高い
  • □冬眠は12月〜3月頃、冬眠前の10〜12月は活動が盛ん
  • □子連れの母クマは警戒心が強く敏感
  • □活動は明け方、夕暮れの時間帯が特に盛ん
【ツキノワグマとの付き合い方】
  • □入山時:食べ物は持ち帰る、香水など匂いの強いものは控える
  • □遭遇した時:慌てて走らずゆっくりと静かに後退、大きな声や音を出さない

大西 尚樹氏/森林総合研究所 東北支所 動物生態遺伝チーム長

CULTIVATING
THE NEXT GENERATION

未来を創る人づくり

今と未来の人々の幸せや地球の豊かさを、
考え、実践する次世代を育む

企業は、多様化、複雑化する社会システムの中で企業活動を営むため、単独では自らが目指すサステナビリティを実現できません。企業がサステナビリティを実現するためには、顧客や投資家、取引先、地域社会と共に、今と未来の人々の幸せや地球そのものの豊かさを考え、実践する必要があります。不動産デベロッパーとしてモノづくりからコトづくり、そして、次の時代の在り方を自ら考え実践する、未来を創る人づくりに取り組んでいます。

ESDの推進

持続可能な社会の創り手を育む人づくり

昨今、私たちは気候変動、貧困、資源の枯渇、紛争、生物多様性の損失、感染症等、多くの課題を抱えています。そして、これら課題の解決には、地球規模の課題を自分事として捉え、その解決に向けて自ら行動を起こす力を身に付けるための教育が不可欠です。2019年、「持続可能な開発のための教育:SDGs実現に向けて(ESD for 2030)」が国際連合総会*1及びユネスコ総会*2にて採択。日本でも、2020年から実施する新しい学習指導要領において、「持続可能な社会の創り手」が掲げられ、ESD*3の理念が組み込まれました。野村不動産グループは、そうした背景を自らの成長機会と捉え、「森を、つなぐ」東京プロジェクトを通して、持続可能な社会の創り手を育むための人づくりに挑戦しています。

*1 国際連合総会:国際連合加盟国が参加する国際連合の主要機関 *2 ユネスコ総会:国際連合教育科学文化機関(UNESCO)の最高意思決定機関 *3 ESD(Education for Sustainable Development):持続可能な開発のための教育 *4 ユネスコスクール:ユネスコの理念を学校現場で実践するために発足した国際ネットワークASPnet(Associated Schools Project Network)への加盟が承認された学校

課題が山積する奥多摩町を、ESDの実践フィールドへ

持続可能な社会の創り手を育むためには、あらゆる社会課題を自分事として向き合えるESDの実践フィールドが不可欠です。奥多摩町には、過疎化や少子高齢化、林業の衰退等、多くの社会課題が存在し、野村不動産グループ自らの企業成長とともに、これら課題の解決を図ることが期待されています。「森を、つなぐ」東京プロジェクトでは、循環する森づくりに伴う地域雇用の創出、サステナブルツーリズムによる人々の意識や行動変化の促進、奥多摩町の関係人口*1増加等、同町の豊かな自然環境を活かした社会課題の解決に取り組んでいます。近年、こうした生態系サービス*2を活用して社会課題の解決を図るNbS*3が注目、野村不動産グループは、東京都が主催する「第1回Tokyo-NbSアクションアワード」で最優秀賞を受賞しています。

*1 関係人口:定住はしていないが観光訪問より深く地域や地域住民と関わりを持つ外部者の人口 *2 生態系サービス:生物多様性豊かな生態系が人間へ提供する恩恵を指し、供給サービス、調整サービス、文化的サービス、基盤サービスの4つに分類 *3 NbS (Nature-based Solutions):自然に基づく解決策

サステナブルツーリズム

五感で感じ、学びから行動へ。
サステナブルツーリズム 実施プログラム (事例)

「森を、つなぐ」東京プロジェクトでは、人づくりの一環として奥多摩町でサステナブルツーリズムを開始。 地球規模の課題を自分事として捉え、その解決に向けて自ら行動を起こすためのプログラムを実施しています。 生態系サービスの活用やNbS(自然に基づく解決策)に資する、自然豊かな奥多摩町ならではの取り組みへ。

野村不動産グループが目指すサステナビリティや「森を、つなぐ」東京プロジェクトに取り組む意義について説明を受け、導入としての知識と心構えを養う。

障がい者支援施設(東京多摩学園)にて、入園者の皆さんとの椎茸栽培やダンス交流を通して、誰ひとり取り残さない社会の実現に向けた理解を深める。

自然豊かなつなぐ森に足を踏み入れ、専門ガイドから生息する生物や、その重要性と危機について説明を受け、生物多様性保全への理解を深める。

野村不動産グループが生産委託する奥多摩町名産のわさびを収穫し、健全な森づくりが透き通った湧き水と生態系サービスを生み出すことへの理解と共感を育む。

つなぐ森に自生する地域性種の木の実拾いを通して、生物多様性の階層の一つである「遺伝子の多様性」を保全することの大切さを学ぶ。

つなぐ森から伐採された木材を加工する製材所の見学や木材加工を体験し、事業を通したサステナビリティの実例を体感・自分事化する。

* D&I(Diversity & Inclusion): 多様な人材を活かし、個々の能力が発揮できるようにする取り組み

Interview

「自然や生物について考え
行動に移すきっかけを作りたい」

私たちネイチャーガイドは、ツアー参加者へ単に自然や生き物を「大切にしよう」と呼びかけるのではなく、自然の魅力や尊さを伝えることで、当事者として「大切にしたい」と思い行動に移すきっかけを作っています。野村不動産グループの呼びかけで都心方面から多くの方々に訪れていただくことで、自然の保護と社会の利益の両立を目指せればと思います。

株式会社 自然教育研究センター 佐藤 舞子氏

Interview

「わさび栽培を活かして、
自然や地域の魅力を伝えてほしい」

奥多摩町でのわさび栽培は、「東京なのに大自然で露地栽培」というストーリー性にポテンシャルを感じます。つなぐ森のわさびは野村不動産グループが運営するホテルやレストランでの提供が開始されていますが、都市にいながら自然について考える機会になったらいいですね。

わさびブラザーズ 左)角井 竜也氏 右)角井 仁氏

Interview

「木に魅力を感じる人が増えることで、
雇用創出や技術継承につながる」

製材業の現場は、従事者の高齢化に伴う技術の継承や人材育成が課題となっています。仮に木材需要が増えたとしても現場で働く人や技術がなければサプライチェーンは成り立ちません。「森を、つなぐ」東京プロジェクトを機に、私たちも従業員が増えました。この取り組みによって木を扱う仕事に魅力を感じる若い人が増え、雇用創出や技術継承につながることを期待しています。

株式会社 東京・森と市庭
左から)牛島 一成氏、西原 啓史氏、野口 洋氏

体験の場から生まれた薪は事業利用へ。
運営するホテルや飲食店で活用

「森を、つなぐ」東京プロジェクトでは、つなぐ森の木材を建材等へ加工する過程で生じた端材を、サステナブルツーリズムを通して薪炭材へと加工し、野村不動産グループが運営するホテルや飲食店にて利用しています。

NOHGA HOTEL AKIHABARA TOKYOのピザ窯

CO-CREATION

共に創る未来

多様な組織や人々と、新たな価値の創造へ

野村不動産グループは、「森を、つなぐ」東京プロジェクトを通して、自らの長期的な成長や存続に資する社会・関係資本の構築を目指すとともに、多様な組織や人々の結びつきが育むダイバーシティを推し進め、新たな価値の創造に挑戦し続けます。

関係人口の増加

奥多摩町の課題と向き合い、共に未来を創る

奥多摩町は、町の全域が秩父多摩甲斐国立公園内に位置し、豊かな自然環境と都心エリアから気軽に来訪できる立地が魅力です。一方、かつて町の基幹産業だった林業は衰退し、人口はピーク時の3分の1まで減少、過疎化と少子高齢化が進行しています。そうした中、奥多摩町と野村不動産グループは、奥多摩町をはじめとする地域の様々な組織や人々との共創を通して、 関係人口の増加と企業成長の両立を目指しています。

Interview

「互いの事業を活かして都市と地方をつなぎ、
循環する森づくり、地域づくりを実現したい」

青梅線での沿線活性化事業「沿線まるごとホテル」を地方創生モデルとして、全国展開を目指している私たちにとって、自然と都市の共生を目的としたつなぐ森での取り組みには深く共鳴します。互いの事業を活かして連携し、地域の人や資源に光をあてることで、都市に暮らす人々と地域をつなぎ、循環する森づくり、地域づくりを実現し、持続可能な社会の新しいカタチを発信したいですね。

東日本旅客鉄道株式会社/沿線まるごと株式会社 取締役 会田 均氏

Interview

「野村不動産グループとの連携は、奥多摩町のチャンス」

自然への配慮が不可欠になった昨今の社会環境は、奥多摩町にとってはチャンスだと感じています。ただ、人口5,000人に満たない奥多摩町では、行政や地域住民が自らできることに限界があるため、野村不動産グループとの連携による新たな取り組みに期待しています。「森を、つなぐ」東京プロジェクトをきっかけに、奥多摩町のファンが増え、関係人口の増加につながってほしいですね。

奥多摩町 企画財政課
左から)徳王 龍介氏、杉山 直也氏、杉田 直人氏

Topics

「地域社会の一員として、地域づくりへの期待に応えていく」

地域には、先祖代々より引き継がれてきた歴史や文化、地域資源があります。野村不動産グループは、奥多摩町最大の地域イベント「奥多摩ふれあいまつり」に出展するなど、自ら地域社会の一員として、次の時代に望まれる地域づくりへの期待に応えていくために、地域の方々との対話や相互理解を大切にしています。

奥多摩ふれあいまつり
野村不動産グループブース

東京大学との共同研究

未来に課題を残さない森づくりのモデルケースへ。
東京大学との共同研究をスタート

現代の森林課題は、林業が儲かると言われていた時代に大量に植林した負の遺産であり、私たちに多くの教訓を残しました。そして今、気候変動や生物多様性の損失が国際課題とされる中、未来に課題を残さない森づくりの手法開発が求められています。野村不動産グループは、東京大学先端科学技術研究センター(森章教授)とともに、幼齢人工林を生物多様性が豊かな草地環境として維持するための共同研究に取り組み、学術成果としてのモデルケースづくりに挑戦しています。

共同研究対象地:2023年主伐エリア(狭域地図参照)

市場創造

新たな価値創造へ
常識にとらわれず、挑戦し続ける。

野村不動産グループは、サステナビリティ経営を実現するため、市場創造をはじめとする新たな価値創造に挑戦しています。今回は、「空飛ぶクルマ実装プロジェクト(Ⅰ期)」と「東京ベイエリアにおける舟運事業」、各担当のお二方に取り組みについて伺い、新たな価値を生み出すヒントを探りました。

Interview

東京ベイエリアにおける舟運事業 「『幸せと豊かさの最大化』という使命こそが、
新しいビジネスモデルにつながっていく」

内田 賢吾氏 野村不動産株式会社
芝浦まちづくり事業本部 エリア共創部 推進課

既存事業にとらわれない
船がつなぐ、まちづくり

BLUE FRONT SHIBAURAは、ベイエリアと東京都心部をつなぐ大規模複合開発です。芝浦を起点に、水辺のまち同士を水路で結ぶことで、ベイエリア全体の魅力を高めたいとの考えから舟運事業をスタートしました。とはいえ野村不動産グループとしては取り組んだことがない事業。社内の理解を得ることから始まり、行政、造船や運航の事業者、他の都市を担う他社デベロッパーとも共創。具現化していく過程は苦労の連続ですがやりがいを感じています。水路で都市をつなぐことで、まちづくり事業がインフラ領域にまで拡がりました。また、船はモビリティでありながら、動く空間でもあります。モビリティに居住性を持ち込めるのは様々な不動産開発をしてきた我々だからこその強み。2026年度にはBLUE FRONTの為に企画建造した、オリジナル船の運航も始まります。多種多様な船を活用することで、活気ある東京の水辺ならではのライフスタイルを創造し、お客様の時間的価値や体験価値を高めたいですね。

新たな仕組みをつくることで
社会の豊かさを適えたい

サステナビリティ経営のアウトカムに「幸せと豊かさの最大化」が掲げられたことで、まちづくりの視点が拡がり、新たな事業の可能性を感じています。空飛ぶクルマも舟運事業、「森を、つなぐ」東京プロジェクトも、新たな仕組みづくりによって社会の豊かさを適えるプロジェクトであり、新しいビジネスモデルとして企業のサステナビリティにつながると思います。

Hi-NODEの整備

BLUE FERRY運航

芝浦運河船着場・親水空間の整備

専用船の建造(少人数ラグジュアリークルーズ)

空飛ぶクルマ実装プロジェクト(Ⅰ期) 「必要なのは、世の中の出来事を自分事として捉え、
何ができるのか考え、挑み続けること」

桑山 裕司氏 野村不動産株式会社
事業創発本部 事業企画一部 開発課

空飛ぶクルマで人やモノの移動に革命を

空飛ぶクルマは「空の移動革命」とも呼ばれており、今までにないモビリティのため、社会実装に向けた制度づくりから関わっています。官民連携事業として、国や自治体とイーブンな関係で議論し、一からインフラを創り上げていくことはこのプロジェクトの醍醐味です。また、野村不動産グループのまちづくりとは、それぞれの土地のもつポテンシャルを最大化すること。空飛ぶクルマは、ダイレクトかつ最短で需要地に到達できる新たな空の移動手段であり、当社の事業スタンスとも親和性があります。従来の沿線上のまちづくりから、拠点から拡がるまちづくりへ、ポート事業には可能性を感じます。足元ではまだ発展途上の事業ですが、見据えているのは先の世界であり、10年後、20年後に社会の仕組みを変え、会社を支える事業に成長させたいです。2030年頃の市街地での実装に向け、地域住人の方々にも歓迎して頂けるようなモビリティにすることが我々のミッションです。次世代の移動の在り方を世の中に発信するとともに、新たな機能を備えた価値の高いまちづくりを目指しています。

未来のお客様のために新規事業に挑みつづけていく

つなぐ森の近くに、人が集まる施設やポート機能があれば、空飛ぶクルマが都市と森をつなぎ、新しい人の流れが生まれます。プロジェクト同士の共創、シナジーも実現できたら面白いですね。新規事業に必要なのは、資本力よりも、いかに社会やお客様のニーズを引き出すか。その為には世の中の出来事を自分事として捉え、未来のお客様のために何ができるのか、考え続けることが市場の創造につながると考えています。

浮体式ポートを核とした陸海空のMaasの実現
(東京ベイeSGプロジェクト参画)
提供:清水建設

次世代モビリティの実証

ACCESS

つなぐ森の概要

つなぐ森の概要